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あやめ草 / THE IRIS [古書籍]


『あやめ草 / THE IRIS』、「あやめ會」発行の詩集です。明治39年、如山堂書店。
「あやめ會」発起人の「ヨネ・ノグチ」こと野口米次郎とその周辺については次回改めて書くことにして、今回はこの本の体裁について。
面白いことに、この本はダブル表紙になっているんです。
上の画像左側が、「あやめ草」で、縦書き。画像右側が、「THE IRIS」となっていて、横書き(英詩)。参加している詩人が日本人だけでなく外国人もいたのでこういう体裁になったのでしょう。面白いと思います。どちらも表表紙。なので、奥付は真ん中にサンドされてます。
装画は杉浦非水。褪せて青みがかっていますが、綺麗な翡翠色にアールヌーボー調のあやめが素敵です。
岸田劉生の木版画装画 [古書籍]
冬眠中につき・・、過去記事を再アップいたしました。
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3月は、暇人なりにやることが多く更新がなかなか出来ませんね・・。暖かくなってくると外にも出て土いじりやジョギングもしたい。真冬のように、毎日仕事場にじっとしてブログ書いてる訳にもいかなくなってくるのです。
さて画像は佐藤春夫の『我が一九二二年』、大正12年、新潮社。
佐藤春夫って名前が良いですね。字面も、響きも。作品自体は、個人的にはそれほど感心しないものもあるのですが、装丁や紙質が凝っていて素敵なので本はつい手にとって眺めてしまいます。
表紙と裏表紙の木版画は岸田劉生によるものです。可愛いらしい。岸田劉生というと写実的な油絵のイメージがありますが、こんな素朴な木版画の作品もつくっていたんですね。
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3月は、暇人なりにやることが多く更新がなかなか出来ませんね・・。暖かくなってくると外にも出て土いじりやジョギングもしたい。真冬のように、毎日仕事場にじっとしてブログ書いてる訳にもいかなくなってくるのです。
さて画像は佐藤春夫の『我が一九二二年』、大正12年、新潮社。
佐藤春夫って名前が良いですね。字面も、響きも。作品自体は、個人的にはそれほど感心しないものもあるのですが、装丁や紙質が凝っていて素敵なので本はつい手にとって眺めてしまいます。
表紙と裏表紙の木版画は岸田劉生によるものです。可愛いらしい。岸田劉生というと写実的な油絵のイメージがありますが、こんな素朴な木版画の作品もつくっていたんですね。
『柿二つ』 高浜虚子 [古書籍]
冬眠中につき・・、過去記事を再アップいたしました。
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高濱虚子の小説、『柿二つ』です。大正4年、新橋堂より刊行されました。
見開きに、『我が輩~』でお馴染みの中山不折による子規の挿絵があります。構図は例の左横顔。
「序」の章で著者が述べているとおり、小説、とも言えるし伝記、とも言える内容です。読者にとっては(しかも後世の人間にとっては)どちらでも構わないのですが、子規居士が亡くなり未だ関係者が多く係わっている中でこういう物語を発表するのには、著者にとってはいろいろと考えるところがあったのでしょう。それで、結果「序(定義説明)」付きの「小説」という形になったのだと思います。
どうでも良いような事ですが、たとえば「私」にちゃんと「あし」とルビが振ってあったり、そういう細かい心遣いが素敵だと思います。師であり同士であった子規に対する、キヨシさんの思慕の念を感じます。
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高濱虚子の小説、『柿二つ』です。大正4年、新橋堂より刊行されました。
見開きに、『我が輩~』でお馴染みの中山不折による子規の挿絵があります。構図は例の左横顔。
「序」の章で著者が述べているとおり、小説、とも言えるし伝記、とも言える内容です。読者にとっては(しかも後世の人間にとっては)どちらでも構わないのですが、子規居士が亡くなり未だ関係者が多く係わっている中でこういう物語を発表するのには、著者にとってはいろいろと考えるところがあったのでしょう。それで、結果「序(定義説明)」付きの「小説」という形になったのだと思います。
どうでも良いような事ですが、たとえば「私」にちゃんと「あし」とルビが振ってあったり、そういう細かい心遣いが素敵だと思います。師であり同士であった子規に対する、キヨシさんの思慕の念を感じます。
ジャパニーズ・アールヌーボー [古書籍]

橋口五葉 装丁の『虞美人草』夏目漱石 著、明治41年、春陽堂。
漱石と橋口五葉の名コンビ。今風に言うとコラボとかいうんでしょうね。
この装丁に関しては、もう「素晴らしい!美しい!」という言葉しか出てきません。
以前もご紹介したことがあるのですが、帙は地味~な濃紺ベースに芥子色でタイトル。で、それをぱかっと開くとこの華やかな美しい装丁!たまりません。
正統派アールヌーボー調のデザイン自体も素晴らしいのですが、特筆すべきはこの色彩感覚。ひなげしの妖しく・儚げで・無垢な表情がうまく表現されていると思います。
例えば同じ題材を扱った画は、有名なものは海外の印象派の華やかで明るいものがありますが、あれはあれで情景としてとても良い。親子の語らいと春の日差し、太陽。ひなげしは光が分化したように画面に散らばってとても生命感に溢れています。借景としてのひなげし。
それとはまったく異なるベクトルを持つひなげしが、この五葉の装丁だと思います。
固い皮に包まれグロテスクな棘をもつ蕾。蕾を支える茎はアンバランスに細く、触手のよう。
そのくせ花が開けば、この上なく無垢な表情で薄紙のような花弁を空に向ける。
『虞美人草』の装丁を依頼されてから、おそらく五葉はこの花を何度もスケッチしたのでしょう。ひなげし的にベストの角度で姿が描かれていると思います。のたうつような葉の挿入もいい。
彩色に関しては
藤島武二とアールヌーヴォー [古書籍]

最近図書館で借りて読んで面白かった本。
『画文共鳴―「みだれ髪」から「月に吠える」へ』 木股知史 著。岩波書店より、2008年。
前半は藤島武二と雑誌『明星』の関わりについて、ミュシャやボッティチェリの画を引用しながら論じる。後半は、萩原朔太郎と恩地孝四郎を中心に、詩作と装画の今風に言うところのコラボレイションについて。
「パクり」扱いを受けてそれほど高く評価されない感がある(夢二なんかと比べるとその扱いの差は甚だしい)藤島武二ですが、私は好きです。夢二も好きですよ?でも藤島の画にあらわれる女性の理想主義的な美しさは、とても素敵だなあと思います。夢二の描く女性はもっと、現実的というか、触れなば落ちん、というような印象があります。それはそれで夢二の魅力でもあるんですが。
資料集め、大変だっただろうなあ・・。と思いながらとても楽しんで読みました。
画像は、一番上が『画文共鳴』の表紙にも使われている藤島武二の挿絵。出典は『みだれ髪』 鳳晶子、東京新詩社より、明治34年。
下は、同じく『みだれ髪』より、藤島武二による夕涼みする女の画。夕涼みという艶っぽいモチーフを取り上げながらも気高い感じが藤島の真骨頂だと思います。
みごとな翻訳 [古書籍]

『人肉質入裁判』。何の本だか初見では分かりません。私もかなり悩みました。
翻訳は明治期、英文学の翻訳者としてはトップ・オブ・トップ、井上勤。他にも、ベルヌの『月世界旅行』や『ロビンソン漂流記』『ガリバー旅行記』なんかの翻訳を手がけています。ちなみに『ロビンソン漂流記』は『魯敏孫漂流記』、『ガリバー旅行記』は『大人国』という邦題。
閑話休題。『人肉質入裁判』は、ウィリアム・シェイクスピアの『ヴェニスの商人』の邦題。
内容を知っていればあぁ、って思いますが、読んだことない人にとっては「??」。
明治期の文学者達は、憧れの西洋の言葉を自分たちの言語で表現しようとあーでもないこーでもないと頭をひねって翻訳語を積み上げていったのだと思います。『人肉質入裁判』、良い邦題。きっと井上氏、この邦題を思いついたときは「してやったり!」みたいな感じだったのではないでしょうか。
今年も宜しくお願い致します [古書籍]
よいお年を! [報告など]
今年も、実り多い良い年でした。
家族、友人、その他たくさんのお世話になった方に感謝!
振り返ってみると、今年一番多く(繰り返し)読んだ本は、1Q…ではなく、
『海と海とをつなぐ道 パナマ運河建設史』 D・マカールー著、文化出版局(現在は絶版。図書館などをあたってみてください)という本。これは面白かった。
上・中・下3巻あってかなり読み応えアリ。土木建築の知識が無いと(私は全くない)なかなかすんなり理解できない。私は相方が工学部出身だったので随所レクチャーしてもらって読み進めました。でももちろん、専門的なとこはさらっと飛ばして読んでもOK。この本のホントの面白さは、裏テーマがアングロ・サクソン拡大史になってるところ。
あと、マラリアについてもすごく詳しく書いてあります。面白い本です。
それでは、皆様よいお年を!
家族、友人、その他たくさんのお世話になった方に感謝!
振り返ってみると、今年一番多く(繰り返し)読んだ本は、1Q…ではなく、
『海と海とをつなぐ道 パナマ運河建設史』 D・マカールー著、文化出版局(現在は絶版。図書館などをあたってみてください)という本。これは面白かった。
上・中・下3巻あってかなり読み応えアリ。土木建築の知識が無いと(私は全くない)なかなかすんなり理解できない。私は相方が工学部出身だったので随所レクチャーしてもらって読み進めました。でももちろん、専門的なとこはさらっと飛ばして読んでもOK。この本のホントの面白さは、裏テーマがアングロ・サクソン拡大史になってるところ。
あと、マラリアについてもすごく詳しく書いてあります。面白い本です。
それでは、皆様よいお年を!
『聖母の曲芸師』 [古書籍]
『漾虚集』 夏目漱石 [古書籍]
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